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Essay エッセイ

向き不向き

向き不向き

 向き不向きって、人生の選択の中でかなり重要な基準だと思うけど、意外と軽視されている。

 努力で何とかなるかのように言われるが、不向きなものへの努力は報われないことが多いのではないだろうか。

 仕事、恋愛、結婚、スポーツ、趣味・・・すべて向き不向きを基準に考えると、間違った選択は確実に減る。

 お勤めに向かない人がOLになったり、自由業に向かない人が作家になったり、結婚に向かない人が専業主婦になったり、親や先生に向かない人が親や先生になったり。

 向いていないことを向いていないとわかったあともやり続けなくてはならない人生は、きびしい修行のようなものかもしれない。

 その苦しさは、上司の愚痴や夫への不満を口にしたり、地位や名誉をあたりかまわず自慢したり、自棄酒や自棄食いをしたりしたぐらいでは解消されない、大きなものだろう。

 でも、向いていることだけをやる人生がいい人生なのかどうか、「間違った選択」が本当に間違っているのかどうか、誰にもわからないところが、人生の面白いところなのだろう。

Photo by MUKAI MUNETOSHI

Tags:

人生, 選択

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